障がい者生活のセイタロウです。
このブログのこの記事をご覧くださりありがとうございます。
私は普段、社会福祉士として障がい者の相談支援業務を担当している相談員なのですが、日々の会議や同業者との間で交わす専門用語について、何となく使っているものの実は詳細までの把握は、ぼんやりだったりするモノも多くあります。お恥ずかしい話なのですが…。
それなので、改めて自分自身への備忘録として社会福祉専門用語を整理してみようと思いました。
また、この【障がい者生活】をお読みいただくうえで、専門用語について詳しくお知りになりたい方々にとっても役立てていただければ幸いでございます。
このページでは、社会福祉専門用語【た】から始まる専門用語について解説して参ります。
第1号・第 2 号被保険者(介護保険)
【意味】
第1号・第 2 号被保険者とは、介護保険制度の被保険者のことで、満40 歳以上の者が被保険者となる。
65 歳以上を第1 号被保険者といい、40 歳から65 歳未満の医療保険加入者で、加齢に伴う疾病(特定疾病※)が原因で要介護(要支援)認定を受けたと者を、第2 号被保険者という。
医療保険に加入していない者(例:生活保護法による医療扶助を受けている場合など)は第2 号被保険者とはならない。
原則、保険者(市区町村又は広域連合)の区域内に住所を有する者を当該保険者の被保険者とする。
◎介護保険第 2 号被保険者特定疾病(※)
- がん【がん末期】(医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限る。)
- 関節リウマチ
- 筋萎縮性側索硬化症
- 後縦靱帯骨化症
- 骨折を伴う骨粗鬆症
- 初老期における認知症
- 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病【パーキンソン病関連疾患】
- 脊髄小脳変性症
- 脊柱管狭窄症
- 早老症
- 多系統萎縮症
- 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
- 脳血管疾患
- 閉塞性動脈硬化症
- 慢性閉塞性肺疾患
- 両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
第一次集団・第二次集団
【意味】
第一次集団とは、プライマリー・グループともいい、家族や遊び仲間や近隣地域集団など、対面的で親密な集団のことという。
第二次集団とは、セカンダリー・グループともいい、企業や学校や国家など、ある目的のために人工的につくられ、関係性よりも非人格的になっている集団のことをいう。
第一種社会福祉事業
【意味】
第一種社会福祉事業とは、経営安定を通じた利用者の保護の必要性が高い事業のことをいい、都道府県知事への届出か許可を得て事業運営が可能。
例えとして、入所型施設、障害者支援施設、救護施設、養護老人ホームなど。
第二種社会福祉事業
【意味】
第ニ種社会福祉事業とは、公共的に規制の必要性が低い事業のことをいい、都道府県知事への届出により事業経営が可能。
例えとして、保育所の経営、デイサービス、在宅サービス、相談支援事業など。
体位変換
【意味】
体位変換とは、⻑期臥床や寝たきりの状態などに自力で寝返りを打てない人の褥瘡予防の為、介助者により定期的に姿勢や腕・脚の位置を変えることをいう。
体位変換器
【意味】
体位変換器とは、てこの原理の応用や⾝体と床面の摩擦抵抗を減らすことで、寝たきり状態の人の姿勢変換の介助を少ない力で容易に出来るよう援助する福祉用具をいう。
退行
【意味】
退行とは、ストレッサーに対する防衛機制の1 つ。
現在の状況より以前の状態へ、より未発達な段階へと逆戻りすることで、欲求不満や不安解消の他、満足を得ようとする現象をいう。
退職者医療制度(平成27年3月末で廃止)
【意味】
退職者医療制度とは、高齢退職者が医療の必要性が高まることで、国⺠健康保険に加入して、他の被用者健康保険と国⺠健康保険との退職者をめぐる費用負担の不均衡を是正するための制度だが、平成27年3月末に廃止されている。
退職者国⺠健康保険加入者の医療費給付の全額が、退職者の国⺠健康保険税と被用者の健康保険からの拠出金で賄われていた。
タウンミーティング
【意味】
タウンミーティングとは、行政と市⺠の意見交換が目的で開催される対話集会。
従来の住⺠懇談会や市⺠説明会を進めた住⺠参加・参画方式の意見交換会などがある。
多問題家族
【意味】
多問題家族とは、家庭内で同時に複数の問題を抱えた慢性的な依存状態にある家族をいう。
例えば、要介護高齢者宅に、同居する精神疾患が疑われる、引きこもりの息子がいる家族や、後期高齢者と、精神障害があるその娘と、知的障害があるの娘の子供がいる家族などをいう。
体幹装具
【意味】
体幹装具とは、首から腰にかけての部位に装着する装具をいう。
目的には、体重の支持、脊柱(背骨)の運動制限、脊柱の良肢位の維持及び矯正などがある。
大腿骨頸部骨折
【意味】
大腿骨頸部骨折とは、大腿骨の脚の付け根に近い部分の骨折のことをいう。
股関節の関節包の外側で骨折する外側骨折と、関節包より内側で骨折する内側骨折に分けられる。
関節包とは、関節の包みをいい、この内側が関節の中である。
タイムエイド
【意味】
タイムエイドとは、時間の概念が分かりにくい方向けのe-AT機器。
残時間がどのくらいあるかを視覚的に分かるようになっている。
専用機器以外でもキッチンタイマーやアナログ時計に印をつける事で代替出来ることもある。
対流暖房
【意味】
対流暖房とは、エアコンやファンヒータ一、石油ストーブなど空気の対流を利用した暖房方式をいう。
暖めた空気を循環させることで部屋全体を暖める。
暖房の立ち上がりは早いが、暖かい空気は上に、冷たい空気は下に集まり、床と天井付近とで温度差が生じやすい。
床暖房は輻射(ふくしゃ)暖房という。
ダウン症
【意味】
ダウン症候群(英: Down syndrome)とは、先天性の疾患群で体細胞の21 番染色体が1 本余分に存在し、計3 本(トリソミー症)持つことにより発症する。
ダウン症とも呼ばれ、多くは第1 減数分裂時の不分離によって生じるが、稀に第2 減数分裂時におこる場合もある。
転座型を除いてどんなカップルの間にも生まれる可能性がある。
現在の所根本的(医学的)な治療法・治療薬はない。
多脚型杖
【意味】
多脚型杖とは、一本杖よりも一層の安定感を求めて作られており、把手は一つだが脚が4本にわかれている。
着地面積が広く安定度は高い。
体重をかけても倒れにくく、立つ姿勢の悪い方の歩行訓練に適している。
建具
【意味】
建具とは、ドアや窓など、建築物の開口部にある開閉する可動部分とその枠の総称をいう。
伝統的な和風建築では、襖、障子、戸などの可動や、はめこみの部分をいう。
立ち上がり補助便座
【意味】
立ち上がり補助便座とは、電動で昇降する便座で、便座からの立ち座りが困難な人が使用する。
従来の便器の外側から床に装置を固定する為、補高便座に比べてかなり大がかりとなる。
ダブル・スタンダード
【意味】
ダブル・スタンダードとは、立場や性別によって、1つの同じ基準に対して、異なる二つの基準が存在することをいう。
行動規範や同じ行為に対する評価が、男女によって異なること。
例えば、結婚という基準に対して、男女の違いによって、価値が必ずしも一致しない基準のことをいう。
短期入所生活介護(ショートステイ)
【意味】
短期入所生活介護とは、要介護者が特別養護⽼人ホームなどの福祉系の施設へ短期間入所が出来る介護サービスのこと。
日常生活の介護と機能訓練、レクリエーショなどを受けることができる。
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短期入所療養介護(ショートステイ)
【意味】
短期入所療養介護とは、要介護者が、介護療養型医療施設などの医療系の施設、介護⽼人保健施設に短期間入所出来る介護サービスのこと。
ショートステイを利用した要介護者は、医療的に観た治療や療養、介護、機能訓練、治療や看護などを受ける事ができる。
段差解消機
【意味】
段差解消機とは、自宅の玄関の土間と玄関方ルの床に段差がある場合などに用いられる⾞イス利用者用の介助装置のことをいう。
一般的には、電動油圧式昇降装置が用いられており、⾞イスに乗ったままで操作・移動が出来る。
脱施設化
【意味】
脱施設化とは、施設内生活では自立性や社会参加の機会が損なわれやすいことから、地域福祉(地域ケア)を充実させることにより、障害のある人も在宅で生活出来るようにするという考えをいう。
断熱工事
【意味】
断熱工事とは、住宅などの断熱性を高める工事をいう。
壁、床、天井等にすき間なく断熱材を入れる、複層ガラスや二重サッシ、断熱ドア等の断熱建材を使うなどがある。
断熱する必要のある部分は、外気に接した壁・床・屋根・開口部、外気に通じた物置や小屋裏の室内側の天井などがある。
一定の断熱工事をする事を促進する公的な省エネルギー基準は、地域ごとにある。
一定の断熱構造工事により、住宅金融公庫の割増融資を受ける事が出来るようになる。
第三セクター方式
【意味】
第三セクター方式とは、公的な事業を実施・運営する際に、国や地方公共団体と⺠間が共同出資して設立する方式をいう。
地方公共団体の事業資金の負担軽減、⺠間事業者の柔軟な発想や迅速なサービスの提供などが目的で、社会福祉事業団、福祉公社、健やかで活力のあるまちづくり計画策定事業が該当する。
男女共同参画社会基本法
【意味】
男女共同参画社会基本法とは、1999 年6 月に男女が、お互いにその人権を尊重しながら責任も分かち合い、性別に関わりなく、その個性と能力を十分に発揮できる社会を実現する為に制定された法律。
基本法では、基本理念の5本の柱を掲げ、行政と国⺠それぞれが果たさなくてはならない役割(責務、基本的施策)を定めている。
基本理念は、①男女の人権の尊重、②社会における制度又は慣行についての配慮、③政策等の立案及び決定への共同参画、④家庭生活における活動と他の活動の両立、⑤国際的協調がある。
リンク:内閣府 男女共同参画社会基本法