漫画【パーフェクトワールド】1巻を読んで想うこと…【障害者となった私の生き方】

パーフェクトワールド1巻を読んで想うこと…01

障がい者生活のセイタロウです。
このブログのこの記事をご覧くださりありがとうございます。

私は、頸髄損傷(受傷部位:C6)四肢麻痺という比較的重度な身体障害がある手動車いすユーザー です。

普段は障害のある方々の支援をする某障害者生活支援センターに勤務して相談支援業務を行っておりますが、そういった日々の業務経験を積み重ねるうちに、いつしか社会保障制度や社会福祉全般に詳しくなり、気が付けば社会福祉士という資格も取得することが出来ました。

そんな私セイタロウですが、そういった仕事を通じて身体、知的、精神という障がいがある方々と交流を深めたり支援をさせていただくなかで、障がい者の生活について今まで以上に興味と関心を持つようになりました。

参考 セイタロウのプロフィール障がい者生活管理人&著者セイタロウの自己紹介

プロフィールにも書いてあるのですが、私セイタロウは映画や読書が好きなのですが、読書については小説や啓発本や専門書なども読みますけど、やっぱり漫画も大好きです。

好きな漫画は、週刊少年ジャンプを読んで育った世代なのでドラゴンボールや、シティーハンターや、スラムダンクなどなど(世代がよくわかると思います(笑))書き出せばキリがありません。

実は最近はあまり漫画を読めてはいなかったのですが、それでも車いす利用者が登場人物として描かれている漫画は、やはり自分も車いす利用者だけに気になって読んでしまいます。

車いす利用者、特に脊髄損傷という人が主役で描かれている漫画といえば、井上雄彦さんの作品である「リアル」が有名ですが、今回は2018年10月に映画公開された「パーフェクトワールド 君といる奇跡」の上映によって、有賀りえさん原作の本作品を知り、瞬く間にその世界観に引き込まれていきました。

今はただの車いすに乗ったおじさんとなってしまった私ですが、こんなおじさんでも本作品を読み返す度に胸がキュンキュンしてます(笑)

決して胸の動悸ではないと思います(笑)

さて、またまた前置きが長くなりましたが、今回、有賀リエさん原作の「パーフェクトワールド」が、「2019年4月/カンテレ・フジテレビ系4月クールの火9ドラマ」として放映されるとのことが決まったそうで、原作の一ファンとして陰ながら応援させていただきたく、単行本一巻毎にネタバレを含まない感想を、脊髄(頸髄)損傷当事者である私セイタロウの実体験を踏まえて書かせていただこうと思った次第です。

パーフェクトワールド 作品紹介

原作紹介

さて、この【漫画【パーフェクトワールド】1巻を読んで想うこと…】の感想を書く前に、まずは作品紹介です。

作品名:パーフェクトワールド(1)

発行日:2015年2月13日発売/2019年3月17日現在までに全9巻発刊

著 者:有賀 リエ

発行所:株式会社 講談社[〒112-8001東京都文京区2-12-21]

内容紹介

インテリア会社に就職した川奈つぐみ(26歳)は建築会社との飲み会で、高校の時の同級生であり初恋の人・鮎川 樹と再会する。樹にトキメキを覚えるつぐみだったが、彼は車いすに乗る障害者になっていた。「樹との恋愛は無理」。最初はそう思うつぐみだったが……。

Amazonより引用

ちなみに私セイタロウは、電子書籍にて愛読しております。

テレビドラマスタート前とあってか、現在1巻が少し品薄となっているように感じました。

2018年10月には映画化!

作品名:映画『パーフェクトワールド 君といる奇跡』公式サイト:http://perfectworld-movie.jp/

監 督:柴山 健次

主 演:岩田 剛典(三代目 JSoul Brothers)・杉咲 花

漫画【パーフェクトワールド】1巻を読んで想うこと…02

出典:http://perfectworld-movie.jp/

予告編動画はこちら↓

2019年4月3日水曜日にはBlu-ray&DVDも発売されるようです。

2019年4月ドラマ化!

カンテレ・フジテレビ系4月16日の火曜日9時 ドラマ『パーフェクトワールド』

『いつかこのドラマが ただのありふれた ラブストーリーに なりますように。』

主演:松坂 桃李・山本 美月

パーフェクトワールド ドラマ公式サイト:https://www.ktv.jp/perfectworld/index.html

大変な人気作品となってきており、いまだ熱冷め止まぬどころかテレビドラマまで始まるので、今後ますます注目の作品となること間違いなしですね。

パーフェクトワールド1巻と私【障害者となった私の生き方】について

さて、このパーフェクトワールドの1巻を初めて読んだときに、僭越ながら私セイタロウ自身の体験と重なる部分があまりにも多くて、一気に作品の世界に引き込まれて行った訳ですが、脊髄損傷(私の場合は脊髄の頸髄という部位の損傷なので詳細には頸髄損傷となります)によって身体障害者となる者は、それまでの健常者という状況から、ある日を境に一転して障害者となるので、どんな脊髄損傷者にとってみても主人公の樹と同じ境遇を多かれ少なかれ体験します。

しかし、そのどの脊髄損傷者も体験する境遇を絶妙に捉えて描写した本作品だからこそ、同じ脊髄損傷者の私にとっても違和感なく作品の世界観に入り込むことが出来たのだと思い、そういった意味では脊髄損傷者の心理をよく理解されている作品だと思います。

逆に言えば、脊髄損傷者の心理を理解したいのであれば、本作品は大いに参考になる作品といえるでしょう。

あなたは

障害のある恋が

できますか?

本作品より引用

冒頭、この言葉から始まる本作品ですが、これは障害当事者の周囲にいる健常者に向けた言葉のように思えますが、作品を読んでいくうちに障害当事者である本人(本作品でいうと樹)が自身の身体に障害があることによって心を閉ざし、周囲との自分との間に大きな壁を築いてしまっているが故に、お互いがその障害を越えて恋をする勇気をテーマとした作品なのだと思いました。

これは樹とつぐみの障害者と健常者との恋だけに言えることではなく、健常者同士の恋であっても距離や、家柄や、立場の違い等によって様々な「障害のある恋」が存在しますが、本作品は「恋をするのに障害はつきもの」、「どんな恋でも勇気が必要」と、障害者とか健常者とか関係なく恋をする人々すべてに共通する課題をテーマとして取り上げている作品だからこそ、これだけ多くの人々の共感を呼ぶ作品になっているのだと推察します。

私事ですが、思い越せば私が交通事故をしたその当時まだ19歳だった私は、自分の身体がこの先ずっと障害がある動かない身体であると理解するにつれて、「もうバイクも乗れないな…」、「もう買い物も一人でできないな…」、「もう恋愛もできないな…」などなど、自分のできなくなったことをリスト化して、それを一つずつゆっくりと、現実と向き合うという心の奥歯で咀嚼しながら、自身の腑に落としていった時のことを思い出します。

それでも、支えてくれた家族や友人のおかげで、自分ができる事を一つずつ見つけて、社会といトレーニングマシンによって、じっくりと着実に心の筋肉を鍛えていき、今では社会福祉士という国家資格も取得して、逆に自分が障害がある方々の支えになれるように相談員(ソーシャルワーカー)として活動できています。

本作品では、樹が一級建築士の資格を障害にも負けずに取得していたのですが、そこに至るまでの樹の死ぬ程の努力や苦労は計り知れなかったであろうと、私自身が大変共感できるポイントでもあります。

次がある保証もないのに

いつ死ぬかもわからないのに

今やらなきゃダメなんだ!!

本作品より引用

この言葉は、樹が任されている仕事や、従事している職場や、彼の根底にある生きざまに関する彼の”哲学”を現した言葉ですが、障害があって働くとどうしても”健常者よりも劣った人”とレッテルを張られた状態からのスタートとなるので、そのレッテルを剥がすためには、我武者羅に必死に仕事や社会にしがみついて生きていかなければなりませんが、樹はあえてそのいばらの道を選んだ人生を生きているのだと思います。

昨今の障害者の社会進出によって障害者の活躍の場は広がり、障害者が活躍しやすい社会となってきましたが、私が障害者となった約30年前は障害者が社会に出て活躍したいなどと言っただけで嘲笑されるほど厳しい状況だったので、その時代と比べたら格段に暮らしやすい世の中になったと実感しています。

それでも”健常者よりも劣る障害者”といった人々の意識は根強くあり、そういったものへ抗わずに生きていく道もあって、それが決して悪いことではないのですが、樹の男前の性格がその選択を受け入れられなかったのでしょう。

私セイタロウの場合は、今の相談員(ソーシャルワーカー)の職に就いてから満7年を超えようとしていますが、最初の4~5年まではやはり樹のように”劣った人のレッテル”を剥がしてやろうと躍起になって我武者羅に働いていたように思いますが、いつの日かそんな自分が周囲から認めていただけてもらっているように感じることが多くなり、個人的に指名されて相談を投げかけられることも増えてきました。

おかげさまで今となっては、劣った障害者とみられることも少なくなったように感じますが、やはり自分の居場所や価値は自分出来る開いていかなければならず、待っているだけではレッテルを剥がすことが出来ないと思うので、樹が必死でしがみつく理由がとてもよく解ります。

しかしこれは、障害者でも健常者でも関係なく、やはり自分の道を切り開くも閉ざすも自分次第でしょう。

さて、とはいうものの本作品の大前提として、やはり樹は男前のモテ男という事が随所で描かれています。

私は健常者の頃も今もそんなにモテた記憶もないので、正直そのモテモテ感については全く共感できません(笑)

それでも樹のように男前で誠実な性格であれば、つぐみのような女性がほっておけないことは理解できるので、今後は私も樹のように性格だけでも男前になれるように努力を勤しんで参ります。

本作品は基本的に純愛をテーマとした作品だと思うのですが、読み進めていくうちに脊髄損傷者の特性や、心理や、置かれている社会状況が、細かく丁寧に描写されていることがよく解る作品だと思います。

そんな中で閉ざしてしまった樹の心を、つぐみが徐々に溶かしていくのですが…

まとめ

以上が本作品を読んだ私の感想となりますが、お読みになった皆様はいかが感じられたでしょうか?

私自身も障害者となる前も後もそれなりに恋愛もして、障害者となって知り合った女性と交際の後、結婚もして…離婚も経験しました(汗)

私の知り合いの脊髄損傷者も、男女関係なく健常者と恋愛し結婚している方々もたくさんいるので、この樹とつぐみのお話は、実はそれほど珍しい話ではありません。

しかし、現実問題としてやはり冒頭の『あなたは 障害のある恋が できますか?』は、とてつもなく大きなテーマです。

だからこそ、このテーマをこんなに素敵に捉えてくださっているこの作品は、私にとって大変価値のある大切な作品となり、一人でも多くの方々に知っていただきたいと思っております。

そしてあわよくば、この作品が世に浸透するにつれて、障害者との恋愛もしやすくなって…私も2度目の結婚相手を探してみようと思います(笑)

このような記事としてまとめてみましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

今後、パーフェクトワールド2巻、3巻と同じようにご紹介させていただく予定でございます。

ご参考までに私が交通事故のあった時の状況は以下の記事をご覧ください↓

この記事をお読みくださった皆様は、どのようにお感じになられたでしょうか…。

障害があっても、生きづらさがあっても、生きる意味はきっとあり、恋愛だってあきらめることはないと強く言いたいです。

このような内容でしたが、いつか、どこかで、どなたかのお役に立てる内容であったら嬉しく思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

セイタロウ

パーフェクトワールド 関連作品紹介

今回紹介したのはパーフェクトワールド1巻でしたが、2019年3月現在に9巻まで発刊されております。