社会福祉 専門用語備忘録【ひ】

社会福祉泉温用語ひ

障がい者生活のセイタロウです。
このブログのこの記事をご覧くださりありがとうございます。

私は普段、社会福祉士として障がい者の相談支援業務を担当している相談員なのですが、日々の会議や同業者との間で交わす専門用語について、何となく使っているものの実は詳細までの把握は、ぼんやりだったりするモノも多くあります。お恥ずかしい話なのですが…。

それなので、改めて自分自身への備忘録として社会福祉専門用語を整理してみようと思いました。

また、この【障がい者生活】をお読みいただくうえで、専門用語について詳しくお知りになりたい方々にとっても役立てていただければ幸いでございます。

このページでは、社会福祉専門用語【ひ】から始まる専門用語について解説して参ります。

PFI (ピーエフアイ)

【意味】

PFI(Private Finance Initiative)とは、⺠間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して、公共施設等の建設、維持管理、運営等を行う手法。

「⺠間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」(PFI 法)が1999 年9 月に制定された。

リンク:内閣府 PFIとは

ピクトグラム

【意味】

ピクトグラムとは、不特定多数の人々に対して情報を伝える為に、見やすくわかりやすくデザインされた図記号の事である。

方向を示す⽮印や男女を表す人の形、電話を表す図形等があり、交通施設や観光施設等の公共的な場に広く利用される。

比較ニード

【意味】

比較ニードとは、コンパラティブ・ニードともいい、サービスを受けている(必要としている)人と、受けていない(必要だが受けていない)人を比較して、測定されるニーズのことをいう。

両者が同一特性(同じ年代や環境境遇など)ならば、後者にニーズがあることとなる。

非貨幣的ニード

【意味】

非貨幣的ニードとは、ニーズの貨幣的測定が困難で、日金銭的な対応(現物給付や対人サービスなど)を要するニーズのことをいう。

金銭以外の対人援助・支援が必要な状態をいい、高齢者や障害者に対する介護という働きかけ(行動)などのことを示す。

ピグマリオン効果

【意味】

ピグマリオン効果とは、教師が生徒に対して成績向上の期待をすることで、実際にその生徒の成績が向上していくなど、期待することによってその相手も、その期待に応えるようになる現象のこと。

非参与観察法

【意味】

非参与観察法とは、社会調査を行う際にデーターを集めるいくつかある観察法のひとつで、単純観察法ともいう。

観察方法や調査方法を統一化や制御をせず、自然な状況で観察する方法。

あえて決まりのない状況で人々が活動などをした場合に、どの様な状況になるのかを観察するなどして、データーを集める。

ビスマルク社会保険

【意味】

ビスマルク社会保険とは、ドイツ帝国初代宰相、ビスマルク(Bismarck,O.(1815 年∼1898 年))が作った社会保険政策。

ビスマルクは、当時勢力を拡大していた社会主義者に対する攻撃を強め、1878 年に社会主義者鎮圧法を制定して、労働者の闘いを弾圧する一方で、「疾病保健法」、「災害保険法」、「養⽼保険法」を制定し、社会保険制度を作った。

「アメとムチ」の政策であったが、「社会保険方式」という、今日の社会保障制度に連なる流れが、創出された。

ヒト免疫不全ウイルス

【意味】

ヒト免疫不全ウイルスとは、エイズに感染させる原因ウイルスである。

エイズの感染経路には、性行為感染と⺟子感染に加えて、かつての血液凝固因子製剤による血友病患者さんへの感染が知られている。

HIV 感染後、平均6∼8週間後にHIV 抗体陽性となり、HIV は一度感染すると終生キャリアになると考えられる。

また、抗体陽性者のエイズ発病迄の潜伏期間は10%が2∼3年、30%が5∼6年、約50%が7∼8年。

15 年以内には感染者全員が発病すると考えられる。

日和見感染症

【意味】

日和見感染症とは、感染に対する抵抗力の落ちた人が、健康時には感染しないような微生物におかされて発症する症候群である。

健康な人であればまず病気にならないもの、または病原力が極めて微弱な微生物を日和見菌といい、ウイルスではサイトメガロウイルス等のヘルペス群ウイルス、細菌では緑膿菌とその類似菌、レイ菌、表皮ブドウ球菌、リステリア、ノカルジア、真菌ではカンジダ、アスペルギルス、クリプトコッカス、原虫ではニューモシスチス・カリニ、時ソプラズマ等が代表的なもの。

日和見感染は白血病や悪性リンパ腫、肝硬変、糖尿病、ネフローゼ症候群、がん、膠原病等で起こりやすく、エイズにおけるカリニ肺炎や真菌症等は典型的な日和見感染例である。

表明されたニード

【意味】

表明されたニードとは、エクスプレスト・ニードともいい、本人が充足の必要を自覚し、その充足(サービスの利用など)を申し出たニーズのことをいう。

本人の自覚が大きなポイントとなり、その自覚があるからこそサービス提供などを充足する必要性を表明することが出来る。

標準報酬月額

【意味】

標準報酬月額とは、保険料と保険給付(傷病手当金、出産手当金等)の決定の基礎となるもの。

被保険者が受けるさまざまな報酬(月給、週休、日給、歩合給等)を月額に換算し、その月額を一定の幅で区分した「標準報酬月額等級」にあてはめて決定する。

被保険者期間の計算の基礎となる各月の標準報酬月額と標準賞与の総額を、当該被保険者期間の月数で除した額を平均標準報酬月額という。

2003 年度に導入された総報酬制以前、賞与は平均標準報酬月額に加えられなかった。

リンク:全国健康保険協会 標準報酬月額・標準賞与額とは?

被用者保険

【意味】

被用者保険とは、職場で加入する医療保険の総称で、主なものに健康保険組合、政府管掌健康保険、公務員共済組合、私立学校教職員共済組合、船員保険などがある。

費用徴収基準

【意味】

費用徴収基準とは、障害者福祉施設や児童福祉施設、⽼人福祉施設への入所時、本人または扶養義務者の費用負担能力に応じて、徴収基準に定める階層区分のいずれに該当するかを認定し、その徴収金の額を決定する。

その区分され得た金額の基準のこと。

病弱教育

【意味】

病弱教育とは、病気により入院や療養が必要な子どもに行なう教育。

院内学級や病院と併設された養護学校、患児がかよう地域の学校などで実施されている。

また教師が病院や児童の家庭に住遣する訪問教育が行なわれているところもある。

1994 年度から旧文部省(現文部科学省)が実施している制度。

貧困調査

【意味】

貧困調査とは、19 世紀末から20 世紀初めにかけて、イギリスにて行なわれた、貧困者の生活調査。

ラウントリー,B.S.がイギリスのヨーク市で、ブース.Cがロンドンにて貧困調査をし、市⺠が貧困状態にあるのは、個人の責任ではなく、不安定就労・低賃金などの社会経済的要因にあるとした。

貧困調査活動は、国家による社会保障政策の必要性を認識させた。