社会福祉 専門用語備忘録【な】【に】

社会福祉泉温用語なに

障がい者生活のセイタロウです。
このブログのこの記事をご覧くださりありがとうございます。

私は普段、社会福祉士として障がい者の相談支援業務を担当している相談員なのですが、日々の会議や同業者との間で交わす専門用語について、何となく使っているものの実は詳細までの把握は、ぼんやりだったりするモノも多くあります。お恥ずかしい話なのですが…。

それなので、改めて自分自身への備忘録として社会福祉専門用語を整理してみようと思いました。

また、この【障がい者生活】をお読みいただくうえで、専門用語について詳しくお知りになりたい方々にとっても役立てていただければ幸いでございます。

このページでは、社会福祉専門用語【な】【に】から始まる専門用語について解説して参ります。

【な】

 

内部障害

【意味】

内部障害は、⾝体障害者福祉法に定められた⾝体障害の内、心臓機能障害、じん臓機能障害、呼吸器機能障害、ぼうこう・直腸機能障害、小腸機能障害、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害の6つの障害の総称である。

⻑柄ブラシ

【意味】

⻑柄ブラシとは、リュウマチ等で手があがらない人の為の自助具。

柄の部分が⻑くなって使いやすくなっている。

ナーシングホーム

【意味】

欧米諸国で普及しつつあるナーシングホームとは、高齢者や障害者を対象にした常時看護ケア付きの施設。

日本でいう特別養護⽼人ホームや介護⽼人保健施設のような施設。

【に】

21世紀福祉ビジョン

【意味】

21世紀福祉ビジョンとは、正式には「21世紀福祉ビジョン ー少子・高齢社会に向けてー 」といい、高齢社会福祉ビジョン懇談会が1994年に発表されたもの。

「年金」「医療」「福祉その他」の給付構造を、5:4:1から、5:3:2への転換が必要であるとした。

二次障害

【意味】

二次障害とは、その疾患や障害にみられる症状によって、二次的に引き起こされる障害をいう。

たとえば脳性麻痺では、無理な姿勢をとる事や急激な運動をする事等で、からだに負荷がかかり、頚椎症や腰痛、関節性の痛み等、様々な障害を引き起こす事がある。

他の障害でも同様な事がみられる。

ニーズ(ニード)

【意味】

ニーズ(ニード)とは、情報や社会資源など、必要不可欠なものを求めている状態のこと。

ニーズを直訳すると、「必要」、あるいは「必要性」という意味。

◆ブラッドショーの分類

①規則的ニード(ノーマティブ・ニード)

②感得されたニード(フェルト・ニード)

③表明されたニード(エクスプレスト・ニード)

④比較ニード(コンパラティブ・ニード)

◆三浦文夫の分類

・依存的状態:一定の目標なり基準から見て乖離した状態にあるもの

・要援護性:依存的状態の中でも回復、回復や改善等を行う必要があると社会的に認められたもの⇒社会福祉の政策対象とした

・社会福祉は貨幣的ニードから非貨幣的ニードに移行すると提唱

◆ニーズと需要の違い

・ニーズ:根拠は道徳/基準は客観的な価値/性質は善悪(正か不正)

・需 要:根拠は欲望/基準は主観的な欲求/性質は利害(快か不快)

日常生活自立支援事業

【意味】

日常生活自立支援事業とは、判断能力が不十分な者に対して、福祉サービスの利用援助、日常的金銭管理サービス、書類などの預かりサービス等を行うもので、成年後見制度を補完する制度として創設された国庫補助事業である。

利用者との契約に基づいて援助が行われる。

社会福祉法においては、福祉サービス利用援助事業として、第二種社会福祉事業に位置付けられている。

福祉施設に入所したり、病院に入院した者も、日常生活自立支援事業のサービスを利用することが出来る。

日内変動

【意味】

日内変動とは、人間を含む生物の生理機能が24時間を1周期として繰り返している変動の事。

人間においては大脳の視床下部によって制御されているといわれている。

又、疾患等による心⾝の症状が1日の内で変化する事も指す。

日本工業規格

【意味】

日本工業規格(にほんこうぎょうきかく、Japanese Industrial Standards[1])とは、工業標準化法に基づき、日本工業標準調査会の答申を受けて、主務大臣が制定する工業標準であり、日本の国家標準の一つである。

JIS(ジス)又はJIS 規格(ジスきかく)と通称されている。

JIS のS は英語standard の頭文字であって規格を意味するので、「JIS 規格」という表現は冗⻑であり、これを誤りとする人もある。

ただし、この表現は、日本工業標準調査会、日本規格協会及びNHK のサイトでも一部用いられている。

リンク:経済産業省 日本工業規格(JIS)

日本ソーシャルワーカー協会

【意味】

日本ソーシャルワーカー協会とは、ソーシャルワーカーを中心とした社会福祉専門職の団体で、1960 年に設立された。

会員の研修や調査研究、交流などの活動を行なっている。

リンク:日本ソーシャルワーカー協会

入居者基金制度

【意味】

入居者基金制度とは、全国有料⽼人ホーム協会が、万一、協会に加盟する事業主体の倒産等で入居が困難となった場合に、入居者に対し保証金が基金から支払われる制度。

具体的には、有料⽼人ホームの基金への加入に基づき、ホーム設置者(事業主体)が入居者1 人当たり20 万円を拠出することにより、万一事業主体の倒産等により、入居者の全てが退去せざるを得なくなり、かつ入居者から入居契約が解除された場合、入居者に対し1 人当たり500 万円の保証金が基金から支払われる。

入浴補助用具

【意味】

入浴補助用具とは、浴室内で要支援、要介護の方が入浴を安全且つ楽に出来るように利用する用具のことをいう。

座位の保持、浴槽への出入り等の入浴に際しての補助を目的とする用具であって、次のいずれかに該当するものに限る。

一 入浴用いす

二 浴槽用手摺

三 浴槽内いす

四 入浴台:浴槽の縁にかけて利用する台であって、浴槽への出入りの為のもの

五 浴室内すのこ

六 浴槽内すのこ

七 ⾝体に直接巻き付けて使用するもので浴槽への出入り等を容易に介助する事が出来るものに限る

入浴用いす(シャワーチェア)

【意味】

入浴用いすとは、シャワーチェアともいい、体を洗う時に使用します。

立ち座りの際の⾝体負担の軽減や転倒防止に役立つ。

いろいろな大きさや機能が揃っているので、⾝体に合ったものが選べる。

入浴用リフト

【意味】

入浴用リフトとは、浴槽内への出入りや立ち座り動作が困難な場合に使用する福祉用具である。

座面が昇降して立ち座り動作を補助する浴槽内昇降機と、浴槽への出入り動作が困難な場合、吊り上げて浴槽内を出入りする入浴用リフトがある。

尿失禁

【意味】

尿失禁とは、無意識のうちに尿を漏らしてしまう状態。

女性に多いのは腹圧性尿失禁で、男性に多いのは溢流性(イツリュウセイ)尿失禁で、男女ともに多いのが切迫性尿失禁ある。

認知症

【意味】

認知症とは、後天的な脳の器質的障害によって知的機能が持続的に低下し、日常生活に支障をきたすようになること。

加齢に伴う、健忘症とは異なり、症状が進行する。

症状が進行する、体験そのものをを忘れるなどの特徴がある。

●中核症状:記憶障害/見当識障害/理解力/判断力の低下などが必ず出現する症状。

●周辺症状:幻覚/妄想/うつ状態/攻撃性など本人の性格や、生活環境や、人間関係など、さまざまな要因が影響して出現する症状。

認知症高齢者グループホーム

【意味】

認知症高齢者グループホームとは、介護保険における居宅サービス「特定施設入所者介護」を提供する、小規模施設の1つである。

入居対象は、要介護1∼5の認知症高齢者で、著しい精神症状・行動異常がある人は対象とならない。

定員9人以下の少人数で家庭的な環境のもと共同生活を送り、日常生活上の世話や機能訓練を受ける。

介護⽼人福祉施設(特別養護⽼人ホーム)の一部に組み込まれたユニット型、⺠家を利用してボランティアが運営しているもの等がある。

認知症対応型通所介護

【意味】

認知症対応型通所介護とは、在宅の認知症高齢者を対象に、デイサービスセンターで入浴、排泄、食事等の介護、機能訓練を提供するサービス。

『認知症対応型通所介護』の対象は、要介護1∼5の人、『介護予防認知症対応型通所介護』の対象は、要支援1・2の人です。費用は市区町村や施設によって異なる。

認知症対応型⽼人共同生活援助事業

【意味】

認知症対応型共同生活介護事業とは、⾝体的には元気であるが、共同生活に支障がない程度の認知症がある人に対する介護サービス事業である。

認知症でも、要支援の認定を受けた人は利用する事はできない。

少人数の共同生活の中で、徘徊の防止や介護サービスが提供される。