障がい者生活のセイタロウです。
このブログのこの記事をご覧くださりありがとうございます。
私は普段、社会福祉士として障がい者の相談支援業務を担当している相談員なのですが、日々の会議や同業者との間で交わす専門用語について、何となく使っているものの実は詳細までの把握は、ぼんやりだったりするモノも多くあります。お恥ずかしい話なのですが…。
それなので、改めて自分自身への備忘録として社会福祉専門用語を整理してみようと思いました。
また、この【障がい者生活】をお読みいただくうえで、専門用語について詳しくお知りになりたい方々にとっても役立てていただければ幸いでございます。
このページでは、社会福祉専門用語【し】から始まる専門用語について解説して参ります。
障害者プラン
【意味】
障害者プランとは、1995 年12 月に政府の障害者対策推進本部が発表した、96∼2002 年度の「ノーマライゼーション7 カ年戦略」のこと。
関係省庁を横断した施策で、初めて数値目標を盛り込んだ。
同プランを引き継ぎ、最終年度の02 年12 月、新障害者基本計画(03∼12 年度)と、前半5 年間の数値目標を定めた新障害者プランが発表された。
①社会のバリアフリー化
②利用者本位の支援
③障害の特性を踏まえた施策の展開
④総合的かつ効果的な施策の推進
以上の4点をを掲げている。
新規の重点施策は、以下の通り。
①入所施設は限定し小規模・個室化を進める
②障害者が政策の決定過程に関わる
③精神障害者を法定雇用率制度の対象とする事を検討
④IT(情報技術)を活用した雇用の促進
⑤習障害(LD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)等への教育支援
⑥うつ病対策等の自殺予防
などがあげあれる。
リンク:内閣府 障害者プランの概要
障害支援区分認定審査会
【意味】
障害支援区分認定審査会とは、障害者が地域で自立した日常生活や社会生活を営む事が出来るよう、「障害者総合支援法」(当時は障害者自立支援法)が平成18 年4月から施行されるように定められた、介護給付費の障害福祉サービスを利用するための支援区分を認定する有識者審査会のこと。
この制度においては、障害者が公平な福祉サービスを利用する為に、障害者の心⾝の状態を総合的に表し、サービスの種類や量を決定する際に用いる「障害支援区分」が設けられると共に、この判定を行う「審査会」の設置が義務づけられた。
現在は、名称が「障害程度区分」(障害者自立支援法当時)から「障害支援区分」(障害者総合支援法)に変更となり、障害支援区分認定審査会となっている。
障害をもつアメリカ人法(ADA)
【意味】
障害をもつアメリカ人法(ADA 英語: Americans with Disabilities Act of 1990)とは、1990(平成2)年に制定されたすべての障害者に対するあらゆる差別を禁止し、社会参加の促進を図る事を目的とした法律。
具体的には障害をもつ人が利用可能な公共の施設や輸送機関等の整備、又聴覚言語障害者が電話などを利用する為の通信分野におけるサーピスの提供、雇用の際の差別を禁止する事等を事業者に義務づけられている。
小規模多機能型居宅介護
【意味】
小規模多機能型居宅介護とは、介護保険の要支援および要介護者に対して、心⾝の状況やその環境等に応じて、その者の選択に基づいた居宅や、施設への「通い」を中心として、短期間の「宿泊」や利用者の自宅への「訪問」を組合せ、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話での内、厚生労働省令で定めるサービス提供や機能訓練を行う。
昇降式洗面カウンター
【意味】
昇降式洗面カウンターとは、操作レバーでロックを解除した後に、洗面器を押し下げると下に、引き上げると上に昇降する機能をもつ洗面カウンターのこと。
出典:https://www.abilities.jp/fukushi_kaigo_kiki/jyoutaku/544340
上肢装具
【意味】
上肢装具とは、肩から指先迄の上肢各部位に装着する装具の事で、変形の予防・矯正、不随意運動の抑制、病的組織の保護・安静・固定、失われた機能の代償・補助などが目的として挙げられる。
上肢装具は、装着部位により「肩装具」「肘装具」「⻑対立装具」「手関節装具」「手装具」「指装具」などに分類される。
小腸機能障害
【意味】
小腸機能障害とは、小腸は栄養吸収の機能があるが、ここに障害があることで、通常の食事だけでは⾝体活動や精神活動に必要なエネルギーや栄養素が不足し、耐久力などが低下する障害。
静脈への直接栄養注入により、栄養摂取を補充する事が必要となる。
上腕骨外科頸骨折(じょうわんこつげかけいこっせつ)
【意味】
上腕骨外科頸骨折とは、⽼人の4 大骨折の1 つ。
この上腕骨外科頸骨折は、骨折が多い頚の部分で解剖学的に応力がかかると折れやすい為、解剖用語としても外科頸と言う名前がついている。
食道発声法
【意味】
食道発声法とは,咽頭を全摘出した後の発声方法の一つ。
食道に空気を取り入れ、その空気を吐き出しながら、声帯の代わりに食道入口部の粘膜を振動させて昔を出し、構音器官(鼻腔やU腔)で発音する。
電動式人工喉頭等の特別な器具がいらない為発声時に両手が解放され、又いつでも肉声で話せるようになる。
しかし、練習を必要とし、短期間での習得は難しく、声量が小さい、持続時間が短いなどの欠点がある。
褥瘡(じょくそう)
【意味】
褥瘡とは、寝たきり状態などの場合に体位変換が十分に行われないと、体重で体の一部を持続的に皮膚や皮下組織が壊死することをいう。
褥瘡ができやすいのは、臀部、腰部、背部、肩、踵等骨の隆起した部分である。
悪化すると壊死部が潰瘍となり感染を起こす為、定期的な体位変換、栄養状態維持、皮膚を清潔に保つなどで予防が可能となる。
自立訓練
【意味】
自立訓練とは、自立した日常生活又は社会生活を営めるよう、⾝体機能又は生活能力の維持・向上の為に必要な訓練を専門職(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)により実施することをいう。
自立支援医療
【意味】
自立支援医療とは、精神通院医療、更生医療、育成医療の構成からなる、それぞれの障害を除去するために医療費補助を受けられる制度のこと。
これ迄の障害者医療は、精神通院医療(精神保健福祉法)、更生医療(⾝体障害者福祉法)、育成医療(児童福祉法)などの医療制度に分かれていた。
『障害者自立支援法』では、支給認定の手続、利用者負担の仕組みを共通化し、指定医療機関制度を導入した。
自立支援医療の対象者は、従来の精神通院医療、育成医療、更生医療の対象となる、一定所得以下(住⺠税非課税世帯で年収80 万円以下)の人、中間所得層(住⺠税が2万円以上20 万円未満)の人、一定所得以上(住⺠税が20 万円以上20 万円未満)の高額治療継続者である。
自立支援医療の申請窓口は、従来の精神通院医療と育成医療の対象に当たる人は都道府県、更生医療の対象に当たる人は市区町村です。
申請後は、支給認定結果が申請者に通知される仕組みになっている。
現在では、障害者自立支援法が障害者総合支援法に名称変更されている。
シルバーハウジング
【意味】
シルバーハウジングとは、60 歳以上の高齢者や障害者等の生活に配慮した公営住宅と日常生活支援サービスを併せて提供する、高齢者世帯向けの公的賃貸住宅供給事業。
地方公共団体・都市再生機構がバリアフリー仕様の公的賃貸住宅を供給し、市区町村の委託を受けた生活援助員(ライフサポートアドバイザー)が生活指導・相談・安否確認・一時的な家事援助・緊急時対応等の日常生活支援サービスを提供して、高齢者が自立した生活を送れるように配慮されている。
人感スイッチ
【意味】
人感スイッチとは、人の気配を感知して自動的に点灯する照明装置。
室内だけでなく屋外に設置することで空き巣等の侵入を防止する役目もある。
人がいないと点灯しないので消し忘れる事がない。
夜盲症(暗い所では見えにくい状態)の対策として、明るさを一定にする為に玄関や階段、廊下等に人感スイッチが設置される。
人工喉頭
【意味】
人工喉頭とは、喉頭がんなどで喉頭を摘出した人が、声帯の代わりに人工的に発声出来るようにする装置。
2006(平成18)年10月より補装共から日常生活用具(情報・意思疎通支援用具)としての給付対象となった。
気管孔に当てて気管からの呼気でゴム膜を振動させ、振動音を口腔に導き、共鳴させて発背するもの(笛式)と、電動の振動器を喉に当てて、振動⻘を口腔内に共鳴させて発音するもの(電動式)とがある。
出典:http://yourtone.jp/
人工骨頭置換術(BHA)
【意味】
人工骨頭置換術とは、大腿骨頚部内側骨折や大腿骨頭が何らかの原因で壊死を起こした場合に、大腿骨頭を切除し、金属あるいはセラミックでできた骨頭で置換する手術。
全人工股関節置換術(THA)と違い、臼蓋側は置換せず、本人の軟骨と摺動(擦り合い)させる。
本人の年齢や骨の形状、質で、骨セメントを用いる場合と、セメントを使用せずに直接骨に固定する場合がある。
新ゴールドプラン
【意味】
新ゴールドプランとは、新高齢者保健福祉推進10 ヶ年戦略のこと。
1994 年(平成 6)にゴールド-プランを見直した新計画。
2004 年4 月の介護保険制度導入による、高齢者介護対策の更なる充実を図る為ゴールドプランを前面的に見直し、ヘルパー数、福祉整備量等の整備目標を大幅に引き上げるとともに、今後取り組むべき高齢者介護サービス基盤の整備に関する施策の基本的枠組みを新たに策定したもの。
計画は99 年度で終了し、ゴールド-プラン21 が新たに策定された。
心⾝障害者世帯向公営住宅
【意味】
心⾝障害者世帯向公営住宅とは、公営住宅法による特定目的公営住宅の一つで、心⾝障害者世帯で住宅に困窮する者を優先入居させる為の住宅。
優先入居対象者は以下の通り。
①戦傷病者手帳を所持している戦傷病者
②⾝体障害者で4 級以上の者
③知的障害者更生相談所⻑等によって重度又は中度の知的障害者と判定された者
又は知的障害者以外の者でこれと同程度の知的欠陥を有していると判定された者
振戦
【意味】
振戦とは、⾝体の一部又は全⾝に不随意で無目的な震えが起こる状態をいう。
震えは、1秒間に4∼10 回で比較的規則的な動きで、主に上下肢または頭、舌、顔面、体幹などにみられる。
心臓機能障害
【意味】
心臓機能障害とは、心臓の正常な機能が障害された結果、しばしば心不全や狭心症症状、失神発作等を起こして日常生活に支障をきたす状態をいう。
症状には、呼吸困難な動悸、息切れ、胸痛、下肢の浮腫、倦怠感などがある。
⾝体失認
【意味】
⾝体失認とは、自分の体を認識する事ができなくなる症状をいう。
麻痺が起きている側に起きる事が多く、麻痺をしている上下肢に喪失しているかのごとく無関心や、気が付かなくなることがある。
手指を認識できなくなる症状を手指失認という。
⾝体障害者手帳
【意味】
⾝体障害者手帳とは、「⾝体障害者福祉法」に基づき交付され、規定された援助やサービスを受ける事が出来る者である事を確認する証票。
障害の程度で1級から6級迄の等級が記載される。
対象の障害は以下の通り。
①視覚障害
②聴覚又は平衡機能の障害
③背声機能・言語機能又はそしゃく機能の障害
④肢体不自由
⑤心臓、腎臓、呼吸器、直腸、小腸、もしくはヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能の障害
⾝体障害者福祉法
【意味】
⾝体障害者福祉法とは、1950(昭和125)年に⾝体障害者の自立と社会経済活動への参加を促進する為の援助・保護を行い、⾝体障害者の福祉の増進を図る事を目的に施行された法律。
⾝体障害者手帳の交付、更生訓練費の支給、補装具の交付又は修理、⾝体障害者居宅生活支援事業、⾝体障害者更生施設等への入所などが定められている。
シンボルサイン
【意味】
シンボルサインとは、音声言語の代替手段としてコミュニケーションの為に利用される図記号などをいう。
不特定多数の人々に対して情報を伝える為に、案内用図記号、ピクトグラムなどが、見やすくわかりやすくデザインされた。