障がい者生活のセイタロウです。
このブログのこの記事をご覧くださりありがとうございます。
私は普段、社会福祉士として障がい者の相談支援業務を担当している相談員なのですが、日々の会議や同業者との間で交わす専門用語について、何となく使っているものの実は詳細までの把握は、ぼんやりだったりするモノも多くあります。お恥ずかしい話なのですが…。
それなので、改めて自分自身への備忘録として社会福祉専門用語を整理してみようと思いました。
また、この【障がい者生活】をお読みいただくうえで、専門用語について詳しくお知りになりたい方々にとっても役立てていただければ幸いでございます。
このページでは、社会福祉専門用語【き】から始まる専門用語について解説して参ります。
記憶障害
【意味】
記憶障害とは、記憶を思い出せない、新たな事を覚える事ができないなどの記憶に関する障害の総称を指す。
一時的に思い出せない記憶は短期記憶障害と⻑期間思い出す事ができない⻑期記憶障害の二通りがある。
気導聴力
【意味】
気導聴力とは、レシーバーを耳介に装着して、空気の振動である音の聞き取りを測定したものである。
義眼
【意味】
義眼とは、事故、病気等で喪失した眼球(外見)を補う為に装着する代替物で、眼球の形態をした人工物のことである。
素材はプラスチックでできており、コンタクト・ 眼内レンズにも使用されている。
義肢
【意味】
義肢(Prosthesis)とは、事故、病気、戦争等で切断した手や足を補う為に装着する代替物のことである。
機能と外見を回復させるものがあり、人工四肢とも呼ばれる。
義肢装具士
【意味】
義肢装具士(英: Prosthetist and Orthotist、 PO)とは、厚生労働大臣の免許を受けた国家資格で、義肢装具士の名称を用いて、義肢及び装具の装着部位の採寸・採型、製作及び⾝体への適合を行う者をいう。
医師の処方が必要。
義手
【意味】
義手とは、上肢切断後、機能・外観の再現を目的に装着する義肢の一種である。
病院で医師の処方・リハビリ計画に基づき、義肢装具士が製作され、目的により装飾用と作業用に分類される。
⾝体障害者福祉法による補装具、労働災害補償が受けられる。
義足
【意味】
義足とは、人工の足のことで、下肢切断者が装着するものをいう。
下肢切断後の機能の再現を目的として、訓練用・常用・作業用に分類される。
製作には、義肢装具士が病院で医師の処方・リハビリ計画に基づき行う。
制作費用には健康保険、⾝体障害者福祉法による補装具、又は労働災害補償が受けられる。
歩行能力を得る為の「機能的義足」と、外観を取り戻す為の「装飾用義足」とに大別出来るが、装飾用は歩行機能がない為、助成対象にはならない。
機能的義足は、「殻構造義足」と「骨格構造義足」の2つに分類出来る。
骨格構造義足には、ピラミッドアダプターと呼ばれる世界共通の規格があり、交換が容易で高機能なパーツが多数存在する事から、近年主流になっている。
行政不服審査法
【意味】
行政不服審査法とは、政庁の違法、不当な処分、その他公権力の行使に当たる行為に関して、国⺠に対して広く行政庁に対する不服申立てのみちを開くことで、簡易迅速な手続による国⺠の権利利益の救済を図り、行政の適正な運営を確保することを目的とする法律。
不服申立てには、異議申立て、審査請求、再審査請求の3つがある。
吃音(きつおん)
【意味】
吃音症(英: Stammering symptom)とは、発語時に連続して言葉が発せられたり、瞬間や一時的に無音状態が続くなどの言葉が円滑に話せない疾病をいう。
言語障害のような症状を示す病気で、どもり、吃音ともいわれる。
WHOの疾病分類「ICD-10」では、吃音は、「会話の流暢性とリズムの障害」、「吃音症」とされ、米国精神医学会のDSM-4-TR(精神障害の診断と統計の手引き)でも吃音症とされている。
日本においてもICD-10やDSMに準じた厚生労働省の「疾病、傷害及び死因分類」が採用され、吃音は基本的には医療機関で受診可能な健康保険適用の吃音症という疾病に分類されている。
求心狭窄(きゅうしんきょうさく)
【意味】
求心狭窄とは、視野狭窄のことで、筒状のものを通して見ているかのように視野全体が狭くなる症状。
症状としては、見ている物の中心部分ははっきりと見えるが、その周辺部分が暗く見えにくくなる。
末期の緑内障、網膜色素変性、視神経萎縮などの病気でみられ、障害物に気づかずに蹴る、ぶつかって転倒したりするので歩行場所には物を置かないなどの配慮が必要となる。
眼球運動訓練により眼の使い方がうまくなることで、日常の行動がしやすくなる。
急性期
【意味】
急性期とは、主に病気のなり始の症状が比較的激しい時期を指す。
一般的には、処置・投薬・手術などで、1カ月程度で治癒する場合をいう。
共同生活援助(グループホーム)
【意味】
共同生活援助とは、在宅生活に近い生活環境を高齢者や障害者に提供して、施設から独立した在宅生活への移行を図る為の中間施設で、グループホームとも呼ばれる。
日本では90年代からグループホームによる高齢者ケアへの取り組みが実践されるようになり、1997(平成9)年には認知(認知症)⽼人のグループホーム41か所が認知対応型共同生活支援事業としての指定を受け、国の補助事業となった。
介護保険制度では、「認知症対応型共同生活介護」として位置付けられ、2006(平成18)年から地域管着型サービスとして見直された。
居宅介護
【意味】
居宅介護とは、高齢者や障害者などが、居宅での自立した生活が出来るように支援することをいう。
その為に家庭状況や地域福祉等、その人を取り巻く環境を幅広く把握した上で、援助を行う事が必要である。
また、障害者総合支援法で提供される居宅介護員派遣業務のことを、居宅介護という。(介護保険法でいうところの訪問介護にあたる事業である。)
居宅介護支援
【意味】
居宅介護支援とは、居宅で介護を受けている要介護者・要支援者本人や家族の依頼を受けて、ケアマネジャー(介護支援専門員)が心身の状況や生活環境、本人および家族の希望等に沿って、ケアプラン(居宅サービス計画)を作成したり、ケアプランに位置づけたサービスを提供する事業所や、様々な医療・福祉サービスをスムーズに受けられるように連絡および調整などを行う支援。
その他、介護保険施設へ入所を要する場合には、紹介や手配も行う。
居宅サービス
【意味】
居宅サービスとは、在宅介護をサポートする為の介護保険法上のサービスをいう。
訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、訪問リハビリテーション、短期入所生活介護、福祉用具貸与などがある。
居宅サービス計画(ケアプラン)
【意味】
居宅サービス計画(ケアプラン)とは、在宅で介護サービスを受ける要介護者・要支援者に対して、介護支援専門員(ケアマネジャー)が、作成する介護サービス計画をいう。
居宅介護サービス計画費
【意味】
居宅介護サービス計画費とは、要介護者の居宅サービス計画(ケアプラン)を作成する費用を給付するもの。
全額介護保険給付なので、サービス利用者負担は発生しない。
居宅療養管理指導
【意味】
居宅療養管理指導とは、病院、診療所等の医師、⻭科医、薬剤師が、通院困難である在宅の要介護者宅を訪問して、療養上の管理や指導を行う介護保険サービス。
医師・⻭科医は、定期的な医学的管理や⻭科医学的管理を行い、患者や家族に対して在宅サービスを利用する上での留意点、介護方法等についての指導や助言を行う。
薬剤師は、医師や⻭科医師の指示のもと、薬剤の服薬指導や助言を行い、⻭科衛生士は、⻭科医師の指示のもと、口腔内の清掃、入れ⻭の手入れ、摂食・嚥下機能に関する指導を行う。
管理栄養士は、医師の指示のもと、摂食・嚥下機能や食形態に配慮した栄養管理を行うとともに、情報提供や指導・助言を行う。
保健師、看護師等は、訪問診療を行った⻭科医の指示のもとで、口腔内や入れ⻭の清掃や食べ物を飲み込む機能についての指導、助言を行う。
費用は市区町村や施設によって異なる。
起立性低血圧
【意味】
起立性低血圧とは、急に立ち上がったり、⻑時間立ち続けることで、めまいや立ちくらみ等の脳内血管の低血圧症状を訴える状態を指す。
⻑期臥床や頸髄損傷等で生じやすく、自律神経の障害等で下肢に血液が降り、脳に行く血流が不足してしまう為に生じる。
筋萎縮性側索硬化症
【意味】
筋萎縮性側索硬化症とは、特定疾患の一つで、神経線維の破壊により筋肉が萎縮していく進行性の難病である。
詳しい原因は不明であるが、脊髄や脳の運動神経が変性し脱落する為に起こるとされるている。
症状には、手が握れない、飲み込みにくい、ろれつが回らないなどがあり、手足の筋力が次第に弱まる。
進行は速く、発症から2∼5年で呼吸筋が麻痺し、自律呼吸ができなくなる場合が多いが、眼球を動かす筋肉や知覚・感覚等に障害が及ぶことは少ない。
救護施設
【意味】
救護施設とは、生活保護法に基づく保護施設で、⾝体や精神に障害があり、経済的な問題を含めて日常生活を送るのが困難な者が、健康で安心して生活できる保護施設。
設置主体は、都道府県、市町村、社会福祉法人、日本赤十字社に限られる。
他の社会福祉施設と違い、障害に関わらず、18 歳以上であれば誰でも利用できる。
教育扶助
【意味】
教育扶助とは、八種の保護のうちの一つで、義務教育に必要な費用(給食代、学級費を含む)の扶助。
現金給付される。
生活保護制度は、生活扶助、住宅扶助、教育扶助、介護扶助、医療扶助、出産扶助、生業扶助、葬祭扶助、左記の8つの扶助によって構成されている。
基礎年金
【意味】
基礎年金とは、日本の公的年金制度は「国⺠皆年金」で、全ての国⺠が厚生年金、共済組合、国⺠年金のいずれかの制度に加入することになっている。
国⺠年金は、他の厚生年金や共済組合のベース(基礎部分)にもなっていて、この国⺠年金から給付されるのが基礎年金である。
厚生年金や共済組合の年金は、基礎年金の上にそれぞれの制度の年金(厚生年金・共済組合)が上乗せされるという2階建てのしくみになっている。
基礎年金は、⽼齢基礎年金、遺族基礎年金、障害基礎年金の3種類がある。
共済年金
【意味】
共済年金とは、公務員等が加入する制度で、共済組合から退職、障害、死亡を事由に支給される。
それぞれの公務員などが該当する共済組合(国家公務員、地方公務員、私立学校教職員)に加入して組合員となり、同時に国⺠年金の被保険者にもなる。
従来の農林漁業団体職員共済年金は、2001 年の法改正に伴い、厚生年金保険に統合されている。
共済年金は、平成27 年10 月に廃止され、厚生年金に一元化された。
企業委託型保育サービス事業
【意味】
企業委託型保育サービス事業とは、企業と社会福祉法人との契約で、日曜・祝祭日、深夜における保育サービス事業を行う事業。
危機介入
【意味】
危機介入とは、危機状況に陥った人を、危機以前の心理的健康レベルに回復するように援助することをいう。
筋固縮
【意味】
筋固縮とは、筋肉がこわばる症状をいい、パーキンソン病の診断において重要なポイントとなる。
医師が患者の手首を持ってゆっくりと前後に動かすと、⻭⾞のようなカクカクとした抵抗感がある。
患者さんご自⾝が気づく事はほとんどない。
病気の進行で、動作のぎこちなさや、歩く時の腕の振りが悪く足が引きずり気味になるなどの症状がある。
基本的人権
【意味】
基本的人権とは、生まれながら、誰もが持っている権利。
日本国憲法では、国⺠の基本的人権として、すべての国⺠が自由に生きるための権利としての「自由権」、健康で文化的な最低限度の生活を営むことを保障する「生存権」、人種、信条、性別、社会的⾝分、門地などにより差別されないとする「法の下の平等」、教育を受ける権利、勤労の権利、労働三権などの「社会権」などを定めている。
筋ジストロフィー
【意味】
筋ジストロフィーとは、筋線維の破壊・変性(筋壊死)と再生を繰り返しながら、時間の経過と共に筋萎縮と筋力低下が進行していく遺伝性筋疾患の総称をいう。
発症年齢、遺伝形式、臨床的経過などから様々な病型に分類されるが、最も頻度の高いのはデュシェンヌ型である。