障がい者生活のセイタロウです。
このブログのこの記事をご覧くださりありがとうございます。
私は、頚椎損傷(受傷部位:C6)四肢麻痺という比較的重度な身体障害がある手動車いすユーザー です。
幸い頭は何とか無事だった?…ので、普段は障害のある方々の支援をする某障害者生活支援センターに勤務して相談支援業務を行っておりますが、そういった日々の業務経験を積み重ねるうちに、いつしか社会保障制度や社会福祉全般に詳しくなり、気が付けば社会福祉士という資格も取得することが出来ていたのです。
そんな私セイタロウが、そういった仕事を通じて、身体、知的、精神という障害がある方々の支援をさせていただくうちに、今まで気が付かなかったような様々な世の中の仕組みのようなものに注目するようになりました。
参考
セイタロウのプロフィール障がい者生活管理人&著者セイタロウの自己紹介
それら内容についてはこの【障がい者コラム】のコーナーで徐々に紹介していこうと考えております。こういった内容に、ご興味がある方やない方にとっても、“へぇ~”と言っていただけるようなお役にたてるような内容を目指して情報発信していきたい所存でございます。
障がい者となって得られる収入【自動車事故対策機構】
さて、この度この【障がい者コラム】のコーナーで取り上げるのは、『交通事故によって障がい者となった方が得られる収入』についてご案内させていただきます。
今回の障がい者の分類は、いわゆる身体障害者の分類ですが、障がい者となってしまう状況として、生まれながらにして障がい者となってしまう先天性の方や、病気や労災や事件被害や交通事故によって障がい者となってしまう方々など、様々な状況がある中で、自動車やバイクとの接触によって交通事故となってしまった方が受給できる手当についてのご紹介です。
その手当とは、『独立行政法人 自動車事故対策機構[通称:NASVA](ナスバ)』で実施されている、交通事故被害者支援する制度ですが、大きく分けて以下の3つの制度から構成されています。
独立行政法人 自動車事故対策機構【NASVA】
独立行政法人自動車事故対策機構(通称:NASVA)の交通事故被害者支援とは、自賠責保険(強制保険)の基金で運営されている同機構が管轄する制度で、自動車事故等が原因による、脳機能損傷や、脊髄損傷(頸髄、胸髄、腰髄等)や、胸腹部臓器損傷によって、重度の後遺症の残る障害を負ったために、移動困難や、食事動作困難び排泄障害等、日常生活動作において常時、もしくは随時の介護が必要な状態の方が受けることができる制度です。
対象となる方は以下の通り
脳機能損傷
- 自力移動が不可能である
- 自力摂食が不可能である
- 屎尿失禁状態にある
- 眼球はかろうじて物を追うこともあるが、認識はできない
- 声を出しても、意味のある発言はまったく不可能である
- 目を開け、手を握れという簡単な命令にはかろうじて応ずることもあるが、それ以上の意思の疎通は不可能である
脊髄損傷(頸髄、胸髄、腰髄等)
- 自力移動が不可能である
- 自力摂食が不可能である
- 屎尿失禁状態にある
- 人工介添呼吸が必要な状態である
介護を要する後遺障害がある状態
- 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの。
- 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの。
- 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの。
- 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの。
自動車事故等によって上記項目に当てはまる後遺症障害が残ってしまった場合、以下の制度を受けられる対象者となることができます。
介護料支給
毎月、常時、もしくは随時介護が必要とされる方の状態に応じて、1ヶ月分を3ヶ月毎にまとめた額が、年に4回支給されます。
受給金額は以下の通り
最重度:特Ⅰ種 68,440円~136,880円
常時要介護:Ⅰ種 58,570円~108,000円
随時要介護:Ⅱ種 29,290円~ 54,000円
通常は申告しなくても上記の下限の額を受給することができますが、上記以外にも、各種福祉サービス利用や介護用品購入を申告することによって、上記額の上限まで受給することができます。
詳細は以下の通り。
出典:http://www.nasva.go.jp/sasaeru/shikyukingaku.html
療養施設
交通事故によって重度の意識障害や、身体障害がある方が入所することができる療護施設です。
出典:http://www.nasva.go.jp/sasaeru/ryougo.html
生活資金貸付
交通事故被害者の方に対して、様々な貸付金制度を実施しています。
出典:http://www.nasva.go.jp/sasaeru/seikatu.html
独立行政法人 自動車事故対策機構 詳細情報
ここまで、自動車事故対策機構の交通事故被害者支援について、ご紹介させていただきました。
この支援は、公共的な制度ではあるものの、交通事故被害者限定で受けられる制度のため、まだまだ広く知られておらず、本来受給対象者であっても受給申請をしていないがために、介護料などの受給ができていない方もいらっしゃいます。
この記事をご覧いただき、もしかしてご自身や、ご家族、お知り合いが、交通事故によって重い障害を負ってしまったにもかかわらず、この制度をご存じない方がいらっしゃるようでしたら、是非、教えていただけるようお願い申し上げます。
申請方法などの詳細は、やはり事業所のホームページに行きご覧になっていただくか、専用窓口へご相談いただくことが一番だと思います。
リンク:独立行政法人 自動車事故対策機構
介護料などの受給申請詳細はこちら→http://www.nasva.go.jp/sasaeru/shinsei.html
最寄りの相談窓口一覧はこちら→http://www.nasva.go.jp/gaiyou/shozai.html
気になる方は是非ご覧ください。
セイタロウ