障がい者生活のセイタロウです。このブログのこの記事をご覧くださりありがとうございます。
私は、頸髄損傷C6四肢麻痺という比較的重度な身体障害がある手動車いすユーザーなのですが、旅行が趣味で、時には念入りにバリアフリーやユニバーサルデザインが整っているか調べ、また、時には何の下調べもせず行き当たりばったりで非バリアフリーや非ユニバーサルデザインをあえて楽しむ(最近はこちらのスタイルの方が多いかも…)スタイルで旅行に出かけています。
そんな私が、全国津々浦々…というのは大袈裟ですが、「車いすの旅」として様々な観光名所に行った際のバリアフリーやユニバーサルデザイン情報を発信して、このブログをご覧になったご本人や、友人や、ご家族や、ご親戚等の車いす利用者の方が少しでも安心して、「車いすの旅」を楽しむための情報として、お役にたてていただければ幸いでございます。
さて、今回は「【車いすの旅】沖縄県新原ビーチに行こう!【グラスボート観光】(船内に海の底を覗き込めるガラス窓が付いたボート)」について、情報発信させていただきます。
今回ご紹介させていただくのは、沖縄本島の那覇市の南側、南城市の海沿いにある「新原(ミーバル)ビーチ」です。
那覇空港からは車で約40分の場所にあり、近くには世界遺産の斎場御嶽もあるので、新原ビーチでグラスボート観光を楽しんだ後か、その前に斎場御嶽へも寄られてみてはいかがでしょうか。
ただし、斎場御嶽は車いすでは全て見て回ることは難しいんですけどね。
さて、本題の新原ビーチの話に戻りますが、沖縄へ旅行するとはじめのうちは所要観光地を巡って、沖縄の空気感と青い海を見て大満足、それで沖縄観光を十分楽しめます。
そして、沖縄が好きになって二度三度と足を運ぶうちに、主要観光地以外のもっとコアでディープな沖縄を満喫したいという欲求に駆られる…。
沖縄好きなら誰もが通る自然な流れだと思うのですが、ここで健常者ならマリンスポーツなどのアクティビティを楽しむといった方向にも行けますが、気軽にマリンスポーツを楽しめない車いす利用者(特に私のような頚椎損傷者)にとっては、そこからコアでディープな沖縄を楽しむのに物理的なバリアが邪魔をします。
もちろん、お金と時間をかければ身体障がいなんかがあっても楽しめるマリンアクティビティもあるかもしれませんが…、出来ればお金をかけずに健常者と同じようにコアでディープな沖縄を満喫したい!
私がこの新原ビーチにたどり着いた時もそんな時期でした。
当初、この新原ビーチを訪れた時は、風光明媚でとても美しいビーチがあるという旅行雑誌の情報だけを頼りにたどり着き、実は車いすでも乗船することが出来るグラスボートがあるなんて全く知らなかったのです。
新原ビーチに着いて、海を見ようとレンタカーから車いすに乗り込んでる最中に、そこにいたおじさんから「グラスボートに乗りに来たの? 今ならすぐに乗れるよ!」って声をかけてくれたのです。
嘘みたいな話ですが、竹富島観光の時もそうだったんですけど、私はバリアフリーやユニバーサルデザインの配慮がなされた場所に偶然に引き寄せられることがとても多いんですよ。
ここの新原ビーチへたどり着いた時もそんな感じで、おじさんから声をかけられ、半信半疑でいわれるままにチケットを購入し、思いもよらずグラスボート観光を楽しめることになったのです。引き寄せの法則が働いたのでしょうか…。
それでは、新原ビーチで車いすのまま乗船できるグラスボートについてご紹介いたします。
※沖縄のバリアフリーに関する情報は下記リンクなどでもご確認できるようです。
沖縄は観光バリアフリーを宣言しており、バリアフリー旅行支援など障がい者か高齢者が沖縄観光する際に必要な、様々な情報を提供する専門窓口があるそうです。
リンク:沖縄県観光バリアフリーポータルサイト-バリアフリーOKINAWA
◆那覇空港1階階到着ロビー
住所:沖縄県那覇市鏡水150番地那覇空港国内線旅客ターミナル 1階到着ロビー( 総合案内所の隣 )
営業時間:10:00~18:00( 年中無休 )
連絡先:TEL:098-858-7760FAX:098-857-905
リンク:沖縄バリアフリーツアーセンター【那覇空港】
◆国際通り
住所:〒900-0014沖縄県那覇市松尾2-8-19 ドンキホーテ5F
営業時間:11:00~18:00(年中無休)
連絡先:TEL:098-860-8046 / FAX:098-860-8434
リンク:沖縄バリアフリーツアーセンター【国際通り】
では、新原ビーチへ!
まずは、Google Map で疑似トリップしてみましょう!
住所は、〒901-0603 沖縄県南城市玉城百名 新原ビーチ。
行き方は、レンタカーで行くことをお勧めしますが、一日数千円で利用できるタクシーチャーター観光を頼んで行かれてもいいかもしれません。詳しくは分かりませんが、バスでも行けるようです。(バスはお勧めしませんが…)
詳しくは『オッケーグーグル!』で、Google先生に聞いて下さい(笑)
レンタカーなら、那覇空港からは車で約40分ぐらいです。
ちなみに、周辺には飲食店は限られているので、小腹を満たしたければ事前にコンビニで食糧および水分を購入されることをお勧めします!
トイレは、健常者が使えるトイレはありましたが、車いす利用者が使えるような多目的トイレは見当たらなかったと思います。やはり、トイレも事前に近隣の道の駅か、公園などで済まされてから行かれることをお勧めします。
この度お世話になったのは「新原海底観光センター」さんです。(つまり声をかけてくれたおじさんはこちらのスタッフだったのです)
Google ストリートビューだとこちら↓
後で知ったのですが、こちらの新原海底観光センターさんのサイトでは、『ご年配の方、障害者のある方でも楽しめます』と以下のように紹介されています。
障害者の受け入れに力を入れております
今までご家族の中に障害者の方がいてあきらめていた方、当社に旅の思い出作りのお手伝いをさせてください。
きっと楽しんでいただけると思います。
どうしても車いすから降りることができない方でも1台~2台(船1艘に対して)程度でしたら車いすごとのご案内も可能です。また、老人ホームや介護施設などの団体様の受け入れもいたしておりますのでお気軽にお問い合わせください。
グラスボートの詳細
大人 お一人様 1,500円 子供 お一人様 750円
所要時間 約20分
出港時間 お客様がそろい次第、随時出港
出典:新原海底観光センター http://www.glass-boat.com/
ビーチ入口の窓口で乗船チケットを購入したら、コンクリートのスロープを降りてビーチを通り、乗船小屋まで移動します。
とにかくとても美しいビーチです。
しかし、ビーチへ降りてから、画像の左奥にあるボートハウスまでは、結構距離があります。
スタッフさんに余裕があるときは、ボートハウスまで車いすを押す(移動する)お手伝いはしてくれるようですが、繁忙期はお手伝いの期待はできないかもしれません。
上記画像内の矢印は、私がビーチを移動した際の車いすのわだちなのですが、青い矢印の場所を行くよりも、海に近くて波によって砂が平らになっている赤い矢印の場所を通って行った方が、とても楽に移動することが出来ましたよ。
そしてボートハウスへ到着です。岩礁がとても印象的で味があります。
よく見ると、船へと続く桟橋がスロープになっていて、満潮や引潮の時でも乗船しやすい作りになっていました。行きよい良く下って行けば…海へダイブですね(汗)
乗り込む船はこちらのようです。
よく見ると船内の中心に、浴槽のような箱が見えます。あそこから海底がのぞけるのでしょうか?
空想に胸ふくらませながらボートハウスで待つこと十数分。スタッフさんの準備も整ったようで、いよいよ乗船ですが、どのように乗船するかちょっと不安です。
乗船時はすべてスタッフさんがお手伝いしてくれます。
どのように乗船するのかと思ったら、男性スタッフ数名で車いすごと抱えて下さいました。(私は体幹にも障がいがあるので…正直言って少し怖かったです)
乗船するときにはちゃんとどうしてほしいかを、スタッフさんに伝えておくとよいと思いますよ。
とにかく親切な対応で無事に乗り込むことが出来ました。
注意事項などの説明を受けて、いよいよ出発です。
出発すると、結構なスピードで船が移動しますが、車いすに乗っていると船の揺れでバランスを崩して、何度も車いすから落ちそうになりました。
体幹に障がいがある方は、くれぐれもご注意していただき、介助者に体と車いすを支えてもらうことをお勧めします。
走行しているうちに船もビューポイントで停まりました。サンゴが見えます。
ちなみに、車いすからの位置や高さは上記画像をご参考ください。
ビューポイントは何カ所かあり、徐々に魚もたくさん見えてました。
実はあまり期待していなかったのですが、魚もたくさん見れて、海も綺麗だし、とても楽しかった。
そして、20分という時間がこんなにも短く感じるのかと思うほど、あっという間にグラスボート観光終了です。
下船はなぜか乗船ほど怖くは感じませんでした。
最後にスタッフさんに記念撮影をしてもらい終了です。
・干潮時期には船が出ないこともあるようなので、ホームページなどで確認はしておいた方がよさそうです。
・車いす利用者が不安になる要素があれば、事前確認をお勧めします。
・周辺にもたくさんの観光スポットがあるので、どのように回るかや、食事やトイレのタイミングなど、ざっくりとした計画立案は必要です。
・ビーチ移動は海辺がベスト。
・船への乗下船や乗船時の危機回避について、トラブルを未然に防ぐ措置は事前に考えていた方がよさそうです。
以上、新原ビーチでグラスボート観光を楽しむための情報発信でした。
もしも行かれる際は、皆様にとって最高の体験となることを願っております。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。セイタロウ
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